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【体験談】パーキンソン病・脳血管疾患後・軽度運動失行に悩む方へのトレーニング内容まとめ

  • 執筆者の写真: Fit-me
    Fit-me
  • 11月15日
  • 読了時間: 6分

更新日:11月16日

手ぶらで通えるパーソナルジムFit-meです。

神経系の疾患を抱えるお客様と向き合う中で、「手が思い通りに動かない」「細かい作業が苦手」という悩みを持つ方をこれまで複数担当してきました。

特に多かった訴えが、

  • 右手の細かい作業ができない

  • 指先の動きがぎこちない

  • 日常動作に違和感がある

  • ボールを落としやすい

  • 力はあるのに動作がつながらない

などの“巧緻性(細かい動作)の問題”です。

今回はその中でも印象的だったケースを基に、パーキンソン病だけでなく、脳血管疾患後の後遺症や軽度運動失行、末梢神経障害などの方にもおすすめできるトレーニング方法としてまとめました。

神経の動かしづらさがある方に共通する「手の細かい作業ができない原因とは?」

手の細かい動作が難しい場合、原因は筋力の弱さとは限りません。多くの場合、

① 神経から筋肉への司令がうまく伝わらない

② 指や手首を動かす“小さな筋肉”の協調性が低下している

③ 「思った動きを実行する」ための運動プログラムが乱れている

といった“神経系のつながり”に問題が生じています。

とくに指先の細かい操作は、脳・神経・筋肉のすべてが同時に働く必要があるため、少しの障害でも大きな不器用さにつながります。

だからこそ、細かい動作の前に大きな動作から神経ルートを鍛えることが非常に有効です。

パーキンソン病だけじゃない:手が思うように動かない症状が起きる疾患一覧

今回のブログ内容は、以下の疾患の方にも共通して役立ちます。

  • パーキンソン病

  • 脳血管疾患(脳梗塞・脳出血)後の軽度な運動障害

  • 軽度の運動失行(動作がぎこちない)

  • 本態性振戦(手の震え)による不器用さ

  • 末梢神経障害

  • 加齢に伴う巧緻性低下

「病名は違うけれど、症状はよく似ている」というケースは非常に多く、トレーニングの基本原則は同じ方向性で改善できます。

複雑な動きを避けるべき理由|神経系のトラブルに共通する注意点

神経に問題を抱える方に共通して避けるべき動作があります。

● 複雑すぎる連続動作

例:ステップ踏みながら上半身も別パターンで動かす

● 高速で激しい動作

例:ブレイクダンスやアクロバットのような動き

● 二重課題

例:計算しながら素早いキャッチボール

これらは“情報処理量”が大きく、神経系に負担がかかりすぎてしまいます。

一時的に疲労が強まり、動作が悪化する場合も。

そのため、「単純」「ゆっくり」「大きく」という3つを優先してトレーニングを組み立てるようにしています。

安全にできる神経トレーニング|右手で「投げる・捕る」が効果的な理由

担当したお客様は、「右手の細かい操作が苦手」という悩みを抱えていました。

そこで行ったのが“投げる・捕る”というシンプルな動作。

■ なぜ効果的なのか?

  • 手首・指・肘・肩を「大きく連動」させる

  • シンプルなので脳が処理しやすい

  • ミスしても危険が少ない

  • 成功体験を積みやすい

■ 使用した道具

直径10cmほどの柔らかいスポンジボール。

■ トレーニングの流れ

1)まずは軽く前へ押し出すように投げる2)徐々に距離を伸ばす3)慣れてきたら「ワンバウンドでキャッチ」へ進む

細かい動作よりも、“成功しやすい大きな動き”が神経の改善につながります。

手の不器用さ解消に役立つ「握るトレーニング」|神経入力を増やす方法

細かい動作に必要なのは、指の細かな力ではなく**「まず握る能力」**です。

握る動作は、神経の入力が最も入りやすい基礎動作。

■ 行ったメニュー

  • ラバーグリップをゆっくり握る

  • グリップボールを強く5秒握る → 5秒かけて緩める

  • 手首を軽く反らせた状態で握る(前腕の神経刺激が増える)

“ゆっくり握る”ことがポイントで、神経への刺激が安定します。

神経疾患の方でも取り組める筋トレ|追い込みOKなメニュー例を紹介

筋トレは、パーキンソン病を含む多くの神経筋疾患で推奨されています。

「筋肉を追い込むのは危険?」と思う方もいますが、実際にはフォームが安定していれば問題ありません。

今回のケースでは以下のメニューを実施しました。

■ 上半身

  • チェストプレス

  • ロウイング

  • ラットプルダウン

  • ショルダープレス

■ 下半身

  • レッグプレス

  • レッグエクステンション(軽め)

■ 神経安定化

  • ケーブル外旋(肩の安定性向上)

筋肉にしっかり刺激を入れると、姿勢が安定し、歩行のバランスも改善します。

歩行が安定しない方に役立つ「大きな動作トレーニング」とは?

パーキンソン病のリハビリとしても有名な“大きく動く”トレーニング(BIGの原理) は、そのほかの神経疾患にも非常に効果的です。

実際に行った内容は以下の通り。

  • 腕を大きく振りながら歩く

  • 膝を高く上げる

  • ゆっくり大股で歩く

  • 方向転換を少なくした直線歩行

大きな動作は脳への入力量が多く、歩行の安定性が高まります。

3ヶ月で何が変わった?細かい動作の改善につながったポイント

数ヶ月トレーニングを継続すると、右手の動きに以下の変化が見られました。

✔ 投げたボールの方向が安定してきた

初期は飛ぶ方向が不規則でしたが、徐々に真っ直ぐに。

✔ キャッチ動作の成功率が上がる

反応が早くなり、手の動きがスムーズに。

✔ 日常生活での変化

  • ペットボトルのキャップが開けやすい

  • 物を落とす頻度が減った

  • 箸の使い始めのぎこちなさが改善

細かい動作は、小さな変化が積み重なって改善します。

パーキンソン病・脳血管疾患後・運動失行に共通する“神経を鍛える原理”

多くの神経疾患に共通する改善のポイントは以下の3つです。

① シンプルで分かりやすい動作

考える負荷を減らし、動作に集中できる。

② 大きな動作で脳への入力を増やす

細かい動作の前段階として非常に重要。

③ 繰り返し同じ動作を行う

神経の回路は “反復” で鍛えられる(神経可塑性)。

神経と筋肉の連携は、一朝一夕では変わりませんが、正しいトレーニングを続ければ確実に改善します。

まとめ|細かい動作が苦手な人ほど「大きく動く+シンプルな反復」が有効

今回紹介したトレーニングは、

  • パーキンソン病

  • 脳血管疾患後の軽度障害

  • 運動失行

  • 本態性振戦

  • 末梢神経障害

  • 加齢による不器用さ

など、多くのケースに共通して役立ちます。

細かい動作が苦手な人ほど、まずは大きな動き → 反復 → シンプルな筋トレという流れが非常に効果的です。

身体にお悩みがある方はパーソナルジムFit-meにお越し下さい。

各店舗はこちら↓


 
 

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